『Xserver』と『ConoHa』、マイクラサーバーが快適なのはどっち?

マイクラサーバー用レンタルサーバーで2大定番の『Xserver for Game』と『ConoHa for GAME』で、どっちがサーバー性能が良いかベンチマークしました。(レビュー)

当サイトはアフィリエイト広告を利用しております。

表記スペックだけではサーバー性能が分からない

Xserver for Gameのスペック表、コア数のみの表記では実際の性能が分からない
Xserver for Gameのスペック表

ゲーム用レンタルサーバーの性能は、実際に使ってみないと分からない部分がほとんどです。

というのもサーバー会社から表記されているスペックでは、コア数のみで実際に使えるCPUパワー(処理能力)が不明だからです。

CPUのコア数は表記されていますが、「何HzのCPUなのか?どのメーカーのどの製品か?」は書いていないので、いくらコア数が多くともショボいCPUだったら意味がないワケです。

またレンタルサーバーでは1つの物理サーバーに多数のユーザーが収容されますが、いくら高スペックで多コアなCPUでも1つの物理サーバーに大量の人数が収容されたら、一人あたりのCPUパワーはほとんど貰えません

マイクラサーバー、レンタルサーバーは物理的な1台のサーバーを多数のユーザーで共有する

そのため「サーバー性能が良いか?」を確認するためには、実際にマイクラサーバーを使ってみないと分からないのです。

『Xserver』『ConoHa』どちらを選ぶか?

『Xserver for Game』と『ConoHa for GAME』

とはいえ現状、マイクラサーバーで使うレンタルサーバーは『エックスサーバー』と『コノハ』、この2つのシェアがツートップ。どちらも値段やマイクラで使える機能はほぼ同等なので、ユーザーはこの2つから選択することになると思います。

Xserver
メモリ2GBプラン
ConoHa
メモリ2GBプラン
CPU 3コア 3コア
ディスク容量 50GB
(NVMeSSD)
100GB
(SSD)
1ヶ月料金 1,150円 1,144円
簡単セットアップ
MOD・プラグイン対応
管理ツール
バックアップ・復元機能

表記上のCPUスペックはどちらも3コア表記ですが、どっちが性能が良いのかは両方とも使って比較してみないと分かりません。

そのため本記事では『Xserver for Game』と『ConoHa for GAME』の2Gプランで、実際にJava版マイクラサーバーを稼働して各種データを計測し、サーバー性能を比較してみました。

※本記事のデータは2024/03で調査時のもの(マイクラVer1.20.4)です。
※レンタルサーバーは同じサーバーに収容された他のユーザーとの兼ね合い、今後のスペック強化によっても変わって来ますので1つの参考までに!

リンク Xserver for Game
リンク ConoHa for Game

計測方法とそれぞれの計測結果

マイクラサーバー起動時間の比較

ログで確認するマイクラサーバーの起動にかかった時間

初回起動時などワールドデータが存在しない場合に、マイクラサーバーのマップ生成から起動が完了するまでにかかった時間をログより確認します。([Server thread/INFO]: Done (秒数s)! For help, type “help”のところ)

なおサーバーは人が多く利用するピークタイムと過疎時間とで性能が変わる場合がありますので、NTTのインターネットトラフィックデータをもとに「ピークタイム:21時~22時」「過疎時間:3時~4時」の2つのデータを取得することにしました。

OCNの時間帯インターネットトラフィックのグラフ

計測結果は以下の通り。

Xserver ConoHa
起動時間
(ピークタイム)
40.880s 87.939s
起動時間
(過疎時間)
46.649s 119.272s

『Xserver』の方が2倍ぐらい早く起動できる結果になりました

あとピークタイムだから異様に遅くなる傾向は見られませんね。どちらもピークタイムに備えて、サーバー性能をしっかり強化しているようです。

TNT爆破処理能力の比較

マイクラ 20x20x20のTNT爆弾

上記のようにデフォルトのワールドマップ、平原バイオームに20x20x20のTNT爆弾を爆破し、全て爆破しきるまでの処理時間を計測しました。

このような大量のTNTを爆破するとサーバー側がフル稼働してビジー状態になりますので、高負荷時の処理スピードを確認できます。

マイクラ 20x20x20のTNT爆弾を爆破させている様子

マイクラ 20x20x20のTNT爆弾を爆破させた跡地

サーバーによってはクラッシュして再起動されますが、それも含めて上のように爆破し切るまでを確認します。
(タイミングによりクラッシュすると巻き戻ってしまうので、save-allコマンドを逐次入力しています)

計測結果は以下の通り。今回もピークタイムと過疎時間でそれぞれ計測しました。

Xserver ConoHa
爆破完了までの時間
(ピークタイム)
128秒
うちサーバークラッシュが1回。
475秒
うちサーバークラッシュが3回。
爆破完了までの時間
(過疎時間)
147秒
うちサーバークラッシュが1回。
501秒
うちサーバークラッシュが3回。

『Xserver』の方が高負荷時の処理スピードがかなり早く、クラッシュもしにくい結果に。

『ConoHa』は比較すると4倍ぐらいの処理時間がかかっており、連鎖爆破中に描画される爆風間隔も長めで処理が遅いことを実感します。

新規地形生成スピード

全く新しい場所にテレポートするとサーバーが新しい地形の生成を始めますが、テレポート直後からプレイヤーの視認できる距離まで全て描画されるまでの時間を計測します。
(「/tp 1000 150 1000」による移動。数値は一例)

マイクラ かなり遠いところへテレポートして、サーバーに新規チャンクを生成させている様子
tpコマンドで全く新しい場所へ飛ぶ。
マイクラサーバー、チャンク生成中の描画されない状態
少しずつ描画されていきます。
マイクラサーバー、チャンク生成が完了し地形が全て描画された様子
360度描画されきるまでの時間を計測します。

チャンク生成時にはCPUリソースを使うのはもちろんのこと、データ量が増えることによるディスク書き込み速度も少し影響するかな?という計測項目ですが、結果は以下の通り。

Xserver ConoHa
地形生成にかかった
(ピークタイム)
41秒 109秒

『Xserver』の方が2.5倍ほど早いです。
(ピークタイムと過疎時間にほぼ差が無いことが分かったので、今回はピークタイムのみ)

Xserverの方は「NVMe SSD」という処理速度の高いディスクを利用しているので、それも処理が早い理由の1つかもしれません。

総評:『Xserver』と『ConoHa』どっちがオススメ?

『Xserver for Game』と『ConoHa for GAME』について、ベンチマークを行いましたが結果としては『Xserver for Game』の方が2倍~4倍程度処理速度が早いということが分かりました。

以下は処理にかかった時間をグラフ化したものですが、Xserverのほうが短期間で処理され性能がかなり高いことが伺えます。

『Xserver for Game』と『ConoHa for GAME』それぞれで処理にかかった秒数グラフ

『Xserver』は他社よりも4倍早いとPRしていましたが、TNT大量爆破時においてはほぼ4倍のパフォーマンスがありましたので看板に偽り無しといったところです。

『Xserver for Game』の処理性能
リンク:Xserver for Game 性能

『ConoHa』は処理性能が劣っていることもそうなのですが、サーバーを起動するだけで「[Server thread/WARN]:Can’t keep up!」とハングアップのワーニングが出ることが本調査中に何度かありましたので、ちょっと余裕がない印象を受けます。また今回は確認できなかったのですが、2023年にConoHaをレビューした時にCPUリソースが全く貰えずにマイクラサーバー自体が起動できなかったこともあるので、個人的にはぅーん・・・という感じ。

サイト作成などは『レンタルサーバーはXserverが安定!』と言われてきましたが、マイクラサーバーにおいても『Xserver』が間違いないでしょう。

シェアしてね!

こちらもオススメ