PS3/XBOX360で発売された「レッド・デッド・リデンプション」(無印)のレビューと、一通りクリアした後の感想をネタバレなしで紹介していきます。
まるで映画のような西部劇の世界を堪能できる名作ゲーム!
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概要
あの「GTA」シリーズでおなじみの「ロックスター・ゲームス」が送るTPS型のオープンワールドアクション。
1911年の西洋劇のような雰囲気が残るアメリカを舞台に進められるストーリーの他に、広大なフィールドを活かした探索や狩りなど様々な要素があります。
オンラインによるマルチプレイにも対応しており、対戦や協力など様々なルールで遊ぶことも可能。
ストーリー
ジョン・マーストンは元ギャングメンバーだったが、足を洗って過去を捨て去り、新しい家族と平穏に暮らす決意をしていた。
マーストンの変化とともに、景色も姿を変えていく。
連邦政府はどんな手段を使ってでも、国全体に自分たちの法を導入しようと狙っていた。非常な政府の捜査官がジョンの妻と子供を誘拐し、元いたギャングに裁きを下さなければ2人を殺すと脅してきた時、ジョンに選択肢は残されてなかった……
ジョンは家族を救うため、再び銃を手に、かつての仲間たちを追うことになる。引用元: 解説書|ストーリーより
1911年のアメリカを舞台に政府によって家族を人質に取られた元ギャングの主人公「ジョン・マーストン」が、かつての仲間のギャングたちを始末していくといったストーリーです。
1911年のアメリカといえば近代化の波が押し寄せ、アウトローの時代が幕を下ろそうとしていた頃。
そんな動乱の時代をクールで皮肉屋だけど情に厚い「ジョン・マーストン」となって生き抜きます。
プレイの様子
ストーリーモードでは西部劇のような世界を歩き回って、ストーリーイベントが進んでいきます。
めちゃくちゃ広いマップを本当に自由に行き来できるので、世界を探検する楽しさがありました。
西部劇の撃ち合い
基本的な操作方法、戦い方としては人気作であるGTAのシステムと同じで、構えるボタンを押したら自動的に標準を合わせてくれるTPSになっています。
物陰に隠れつつタイミングを見てバンバン射撃していきます。
またGTAのように特殊スキルがあり、ケージが貯まると主人公以外の時間の流れが極度に遅くなり、敵を一網打尽にすることができます。
西部劇の世界を行き来
長距離の移動は西部劇らしく馬での移動が主になります。
また簡単な条件付きでファストトラベル(ワープによる高速移動)も可能になっているので、移動にストレスが溜まるといったことはありません。
GTAシリーズと同じく「ロックスター・ゲームス」が開発しただけのことはあって、西部劇版GTAという表現はまさにその通りだと思いました。
ストーリーだけじゃない多彩なフィールドイベントがあり
ロックスターのゲームはストーリーイベント以外にも多彩なイベントが発生し、本作も楽しめました。
道を歩いていると突然無法者に襲われ、撃ち合いになったりして道を探索するだけでも緊張感があります。
殺伐としたイベントのほかにも野生の動物を狩ったり、アームレスリング、ポーカーをプレイするミニゲームもあり、ついつい寄り道してしまうこともありました。
とりあえずストーリーはクリアしたのですが、私が遊びきれていないイベントはゴロゴロしていると思います。
良かったポイント
作り込まれた西部劇の世界!
正直なところ西部劇なんて見た記憶なんてないですが、このゲームを始めてすぐ「あっ、西部劇の世界だ!」となりました。
サボテンが広がる乾いた荒野を横断する蒸気機関車や、馬で駆け抜けるカウボーイに酒場にたむろするならず者たち。
何もかもがお話で聞くような西部劇の世界そのもので、そんな世界を好き勝手に行動できることに心躍らせながらプレイしてました。
マップも荒野だけでなく様々なロケーションがあり、古風な街から近代的な街だったり、草原や川に森林などといろんな景色が見れたのも良かったです。
しかも天候の変化がかなりリアルで、同じ場所でも明け方や大雨などでまったく違った景色になったりするので臨場感が更に増します。
ジョン・マーストンの生き様を描く濃厚なストーリー
ストーリーは徹底された西部劇の世界観を壊すことなく、主人公「ジョン・マーストン」のクールながらも人間味があるカッコよさが最高!
ロックスター・ゲームスらしいストーリーの流れで、いろんなヤツからおつかいを頼まれて解決していくのがいつものパターンですが、いちいちセリフにキレのある皮肉があったりブラックジョークが混じってたりするので、退屈することなく物語を進めていけました。
物語終盤は意外な展開があったりするので、ストーリーを最後まで終えた時はホントなんとも言えない気持ちになることに…。
初心者でも安心仕様
TPSということもあって難しそうな印象を持つかもしれませんが、このゲームでは自動的に照準を向けてくれるので、シューティングが苦手な方でも安心して遊べます。
メインストーリーで失敗してもそれぞれチェックポイントがあり、すぐに直前の状態でリトライできるのでサクサク進めていけます。
どうしてもクリアできないという方にも、チートが用意されてるという徹底っぷり。
ここはイマイチ
操作性がイマイチ
GTAシリーズと同じような感じで動けるのですが、かなり快適だったGTA5をプレイした後だとどうしても細かい操作性が不便に感じました。
目の前にある大したことない斜面ですら登れなかったり、あるいは逆にその大したことない斜面から滑り落ちたり……。
しかも足腰が非常に貧弱で「その段差で死ぬのか…」と思わせるほどでした。
もう一つ特に気になるのが、物陰に隠れる動作がおかしいところ。
ボタンを押すだけで近くにある壁などに隠れてくれるのですが、体が思いっきりはみ出てたり、逆に体が引っ込みすぎて銃を構えられないといった事が多かったのがなかなかストレスになりました。
もう少し遊び方のバリエーションが欲しい
GTAシリーズと違って移動がイマイチ面白くないと感じました。
GTAでは様々な車やバイク運転したり、あるいはヘリコプターでひとっ飛びしたりと移動するだけでもかなり楽しかったです。
しかしRDRでは移動手段が基本的に「馬」しかないので、操作感どれも同じようで地味にめんどくさく(スタミナを見ながらボタンを連打したり押しっぱにしなければならない)ダレてきます。
またこのゲームでは狩りや採取といった探索要素がありますが、普通に進めていたら有り余る「お金」が増える程度でしかないです。
お金は攻略(一部ミッション除く)や、やり込みに役立つというわけではなく死にシステムと化してるので、システムを煮詰めて面白い要素にして欲しかったところ。
(しかも狩りと採取は毎回ムービーが入るのでかなりテンポが悪い。)
総評、おわりに
まるで映画のような西部劇の世界を堪能できる本作。
人物や景色から小物まで、圧倒的な作り込みによって旧アメリカの雰囲気が完成されており、その作品の持つ世界観に引き込まれていきます。
ストーリーもその世界観を活かした骨太でダーティーな内容となっており、主人公「ジョン・マーストン」の生き様には憧れを抱くほど。
難易度も控えめでいろんな方が楽しめるような作りになってると思います。
ゲームシステムは操作性にやや問題があったり、お金の使い道や狩りのつまらなさなど、気になる点はいくつかあったのが残念なところ。
とはいえその不満を覆せるほどの高い完成度があるので、ただ荒野を駆け巡るだけでも間違いなく遊ぶ価値はあります!