Undertale タイトル

PC向けに発売されたゲーム「Undertale」についてのレビューです。(ネタバレ無し)

ゲームだからこそできる濃い体験を楽しませてもらいました。

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ネタバレしないよう細心の注意を払っていますが、それでも作品の持つ面白さを損なう恐れがあります。

もはや何百番煎じかわかりませんが、面白いと思ったものは積極的に書いていきたいです。

概要

Undertale タイトル

「Undertale」(アンダーテール)とは、「誰も死ななくていい優しいRPG」をキャッチフレーズとしたPC向けインディーゲーム。

開発は「Toby Fox」さんがほぼ一人で行っています。

またPC以外にもPSV/PS4、NintendoSwitchにも移植されています。

プレイの様子

ストーリー

Undertale プロローグ

かつて「ニンゲン」と「モンスター」が対等に暮らしていました。

ですがやがて2つの種族同士で戦争があり、長い戦いの末ニンゲンが勝利しモンスターは地下に追いやられます。

201X年、地上と地下をつなぐゲートがあるイビト山の穴にニンゲンの子供が落ちてしまい…。

落ちたニンゲンの子供(主人公)を操作し、地上を目指すといったのがおおまかな流れです。

基本はコマンド式RPG

Undertale 戦闘

基本的にはよくあるコマンド式のRPGです。

ですが敵の攻撃はシューティングゲームのように回避していく独特なシステムを採用。

なのでRPGというジャンルでは収まらないユニークなゲーム性となってます。

(むしろRPG部分は薄めだったような)

誰も死ななくていい優しいRPG

Undertale 逃がす

キャッチフレーズにある「誰も死ななくていい優しいRPG」とだけあって、出会ったモンスターを「にがす」ことができます。

雑魚敵はもちろんのこと、ボスも戦わずに済むのがポイントですね。

良かったところ

基本的にはゲーム性、音楽、ストーリーどれも高いレベルでまとまっており、作品としての完成度が非常に高かったです。

ですがそういった点だけではこの作品の魅力を伝えきることはできません。

「ゲーム」だからこそできる体験

Undertale スタート

「Undertale」はゲームだからこそ出来ること、つまりゲームならではの「体験」を非常に大切にしている作品だと思いました。

よくこの作品の評価点として「ストーリー」や「音楽」などが挙がることが多いです。

実際自分がこれをプレイしてみて、ストーリーもすごく良かったですし音楽も好きになりました。

ですがそうやって好きになれたのは実際にプレイして体験したからこそ。

見知らぬ土地でワクワクし、現れた強敵にハラハラするし、突然の展開にドキドキする。

そういった体験を盛り上げようとする作者の工夫があるので、つい気持ちを入れ込んでしまいがちでした。

そしてなんと言っても自分の選択にはちゃんと結果が返ってくること。

行動に対する答えがちゃんと用意されていたからこその気持ちの入れようなのです。

こういった没入感はまさに小説や映画では体験できないゲームならではのモノでしたね。

作品から感じられる作者の想い

Undertale トリエルの家

この作品をプレイしていて感じたことは、プレイヤーに楽しんでもらいたいという作者の想いが強く感じられること。

(あと作品に対する愛も!)

大きく2つに分けるとこのあたりがポイントかなーと。

  • 演出に手抜きがない
  • ストレスフリーな作り

演出に手抜きがない

Undertale トリエルママ

正直この作品、演出に関してメチャメチャ凝ってます。

どれぐらい凝ってるかというと、どうでもいいワンシーンそれだけのために用意した曲、特別なモーション、グラフィックを用意するなど、作者のやりたい演出のためには一切の妥協がありません!

そういった作り込みや遊び心で常にプレイヤーが飽きないように工夫がされているのが非常に好感触でした。

また周回プレイ時にはセリフの変化をつけたりなどと抜かりはないですね。

ストレスフリーな作り

Undertale チュートリアル

この作品はストレスフリーでプレイヤーへの配慮が行き届いてました。

例を挙げていくと、まずこの作品はレトロチックな作風だけあってロード時間はほぼありません。

そのほかゲームオーバーになって再戦するときは演出がカットされたり、余計な周回を強要させないなど、非常にプレイヤー目線でゲームを作られているなと感じました。

そのおかげでテンポよく、次へ次へと先に進ませてくれたので時間を忘れてプレイすることができましたね。

ここはイマイチ

プレイし終わった後はもれなくサントラが欲しくなる呪いにかかって予定外の出費になっちまうんだ…。

非常に尖った作品

Undertale 骨兄弟

ストーリー、演出、グラフィック、ゲーム性。

どれも尖った作りなので、プレイヤーの感性に大きく左右される作品ではないかと考えてます。

(そもそも全ての人に受け入れられる作品なんて存在しませんが)

グラフィックを例に出してみると温かみのあるグラフィックと呼ぶ人も居るでしょうし、デフォルメされたキャラデザが好きといった方も居ると思います。

ですが逆にファミコンのようにチープで見づらいし、キャラデザは崩れすぎて見るに堪えないといった方も居るでしょう。

僕自身はこの作品のグラフィックは雰囲気を良く作り出している良いデザインだと思っていますが、グラフィックのクオリティ自体高いかどうかを問われれると首を横に振ってしまいますね…。

あとゲームをほとんどやらない方は、弾よけSTGなどゲームシステム上ややとっつきにくい部分があるかもしれません。

これはこんなゲーム!と先入観を持ってプレイすると楽しめないかもしれないです。

総評、終わりに

「Undertale」はToby Foxさんほぼ一人で開発されたインディーゲームでジャンルは弾幕STG要素の入ったRPG。

ストーリーや演出、音楽などどれも良かったのですが、尖った作風でもあったように思います。

さらにストーリーは個人の感性を揺さぶるものになっているので、動画ではなく実際にプレイして体験して欲しいところ。

また非常にユーザー目線であるのも特徴的でした。

演出などに妥協が無い作りにもかかわらず、ストレスフリーでテンポよく進んでいける上に、飽きさせない工夫もグッド。

そういった作者のゲームを楽しんでもらいたい想い、そしてゲームに対する愛が伝わってくる素晴らしい作品でしたね。



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