
2019年10月に開催されたまんがタイムきらら展in大阪についてのレポートです。
展覧会の様子をレポートしつつ、個人的な感想を書いていきます。
この記事は、きらら展の感想とその内容についてのレポートです。
きらら展に行かれる方の楽しみを奪わないよう、ネタバレに注意を払っています。
実のところ、僕はアニメやゲームは好きですがあまり漫画を読みません。
展示されている作品の中でも、実際に原作を買って読んだのは本当に一握りだけ。
ですがここ2013年以降のきららアニメは余さず全て見ており、普段から楽しませてもらっています。
そこできらら作品をもっと楽しみたい、少しでも盛り上げることができればと思い、引きこもりを脱してきらら展に赴きレポートを書き上げようとした次第です。

引きこもりのぼっちがレポートします!
まんがタイムきらら展in大阪の概要
開催日 | 2019年2019年10月12日(土)~22日(火・祝) |
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場所 | 大阪文化館・天保山 |
開館時間 | 10時~17時 |
入場料 | 大人:1600円 高校生/中学生:1300円 ※前売り券は定価の200円引き |
公式サイト | まんがタイムきらら展 |
※台風により12日は開催されませんでした。
まんがタイムきらら展in大阪とは、漫画誌「まんがタイムきらら」にまつわるイラストや作品を展示したイベントのこと。
元々きらら展とは、まんがタイムきららの創刊15周年を記念して2018年に東京で行われてたものです。
今回の大阪会場では、新たな展示作品と新コーナーの追加などのニューアルがされています。
きらら展のレポート
実際にきらら展に行ったときの様子を、感想を交えながら紹介します。
きらら展の入場まで
ついにやってきました海遊館!……ではなく、その隣にある「まんがタイムきらら展in大阪」!
少し遠くからでもきらら展のメインビジュアルが目に付きます。
会場前にはポスターやグッズの情報が貼り出されていました。
平日の14時ごろの入場だったので、かなり空いていたように感じられます。
ですがこの備えを見ると、休日や祝日には人がごった返していたのかもしれません。
混雑を回避するためか、当日券と前売り券で入場場所が分かれていたので、あらかじめ買っておいた前売り券の入口から入場しました。
駅を出てからというもの、足を運ぶ方向が完全に一致していたので
「お前たちも「きらら」に惹かれて来たんだな―――――?」
と、謎にテンションが上っていたのですが、みなさま会場の手前にある観覧車と海遊館に消えていきました。
きらら声優による音声ガイドの貸し出し
チケットを確認した直後に、音声ガイドを貸し出しするコーナーがあります。
「きらら展 in 大阪」では、入り口チケットもぎりのすぐそばにて「音声ガイド」を貸し出ししております!声優・東山奈央さん&水瀬いのりさんによって作品の思い出話、裏話などが語られます。音声とあわせて展覧会を鑑賞することで、きららのルーツを感じられるかも? #きらら展 pic.twitter.com/7bswmpKxbu
— まんがタイムきらら展 (@kiraraten_jp) October 17, 2019
音声ガイドとは、きららで連載されていた作品に出演経験のある声優の「東山奈央」さんと「水瀬いのり」さんによるきらら展のガイドです。
各コーナーの解説はもちろんのこと、展示されているイラストの裏話も聴くことができます。
特にイラストの裏話は一部の作品だけではあるものの、イラストにおける工夫や見どころをバッチリ紹介してくれるので、思わぬ発見や気付きがあって良かったです。
値段は800円とそこそこイイ値段をしますが、収録時間は約30分と十分な時間があるので個人的には満足しております。
※ただし大阪会場での追加コーナーについては触れられていません!

音声ガイドがあればぼっちでも寂しくない!
15年以上の歴史を振り返るきららヒストリー
※撮影禁止のコーナーです。
入場し、歴代人気きららキャラたちが散りばめられた通路を過ぎると、目を引くのは壁一面に並べられたまんがタイムきららの雑誌!
「きらら展 in 大阪」の会場の様子をちょこっとだけご紹介!こちらは「きららヒストリー」のコーナー。これまでのきららの表紙がずらり並んだ壮観なエリア。数々の雑誌だけでなく、「きららの年表」からも歴史を肌で感じ取れます。東京展からさらに約一年分増えました!#きらら展 pic.twitter.com/1BfuaUsXgl
— まんがタイムきらら展 (@kiraraten_jp) October 18, 2019
このコーナーは、これまで発刊されたまんがタイムきららを振り返りながら、どんな歴史を歩んできたのかを振り返るもの。
さらにこれまでに発刊されたまんがタイムきららだけではなく、「まんがタイムきららMAX」や「フォワード」などの姉妹誌まで網羅しています。
写真でもイメージをつかめると思いますが、実際に目の当たりにするとより壮観でした!
16年前にもなると、今とは全く違う絵柄なので懐かしさを感じたり、「きらら」の方向性を模索していると感じられる時期であったり。
「ひだまりスケッチ」のように今でも連載が続く作品の初期の絵が見れるなど、僕としては新しい発見ばかりでした。

自分自身さすがに16年前のイラストとなると絵柄に時代を感じていましたが、それ以上に若い子たちの驚きの様子がちょっとツボりましたね…。
イラストと漫画、86作品を展示!
※撮影禁止のコーナーです。
きらら展のメインコンテンツといえばやはりコレ!
きらら展に向けて新たに書き下ろされたイラストと漫画(1ページ分)がなんと86作品も展示されています。
(東京で行われたものから、さらに6作品追加されています。)
展覧会におけるテーマは「希望」「夢」「勇気」「ときめき」の4つのワードです。
やはり展覧会だけあって、イラストが超キレイな上にデカイので、メチャクチャ見ごたえがありました!
正直なところ、記念に書き下ろされた漫画を軽く読むぐらいの感覚で臨みましたが、完全にナメてましたすみません。
それぞれの作品のイラストの構図や書き込みの量、色彩の美しさに惹き込まれますが、なんと言ってもやっぱりカワイイ!
いつも単行本やネットで見ているものとはまた一味違う、絵の迫力に圧倒されっぱなしでした。
漫画の内容はきららだけあって、ゆるくほっこりするようなものが多かったように感じます。
ですが中にはガチで笑わせにきてる作品や、狂気を感じるレベルのモノもあったのでなかなか油断なりません。
知らない作品が多かったとはいえ、これほどまでに楽しめるのかと思うほどでした。
余談ですが、あまりにも夢中になりすぎてこの時点で時間配分が完全に破綻。後にかなりしわ寄せが来ます。
また、展示されている作品はほぼ全て「展覧会図録(3500円)」に収録されているので、要チェックです!
(大阪会場で追加された作品のみ未収録。良い作品が多かったので非常に残念です。)
さらにイラストの方は「複製原画(21000円)」または「アクリルプレート(12000円)」で受注販売されています。

イラストを観ていると本当に複製原画が欲しくなります!
イラストのメイキング動画を公開!
※撮影禁止のコーナーです。
「きらら展 in 大阪」会場ちょこっと紹介、こちらは作品展示の最後にある作画動画コーナー!展覧会の作品が生まれる過程を垣間見ることができます。数々の技巧に目を奪われること間違いなしです! #きらら展 pic.twitter.com/h5O3ViW8ed
— まんがタイムきらら展 (@kiraraten_jp) October 18, 2019
86作品の締めを飾るのが、こちらの作家様によるイラストのメイキング動画です!
- NEW GAME!「得能正太郎」先生
- 幸腹グラフィティ「川井マコト」先生
- 夢喰いメリー「牛木義隆」先生
僕は絵描きではないので、技術に関してどれだけすごいのかわかりません。
ですがメイキング動画を見ていると、素人目に見ても大変な作業であることがわかります。
1つの作品を生み出すまでの工程は膨大さだけでなく、イメージするものが完成するまで手直しの繰り返し。
そういった作業をずっと追っていると、改めて作品を仕上げるための必要な熱量の大きさを再認識させられます。
※来たときは平日の上に閉館40分前だったので人通りが少なかったですが、休日や祝日には混雑が予想されます。

そのほか動作環境や使用ツールも載っていました!
きららとアニメ
※撮影禁止のコーナーです。
描き下ろしのショートムービー
次に待ち構えるのは、きらら作品のキャラクターが登場するショートアニメ。
制作したのは、きららミラクにて「純粋欲求系リビどる」を連載していた「眉毛」先生こと、アニメーターの「榎戸駿」さん。
約50秒という非常に短い時間ながらも、何十人ものキャラクターが登場します。
ホントに密度が濃すぎて、頭の中でキャラを整理しながら追うのが精一杯……。
でもついつい色んなキャラを探したくて何周も見てしまいました。

原作の絵柄を残しつつ、多数の作品を1つのアニメにするのってめちゃくちゃ大変では!?
アニメ化されたきらら作品たち
次のコーナーでは、劇場版含むこれまでアニメ化されたきらら作品が勢揃い!
各作品のキービジュアルや、BD/DVDパッケージなどが一面に飾られていました。
16年の間にこれだけ多くの作品がアニメ化される「きらら」の偉大さを思い知らされますね。

個人的にきらら展の中では小休憩といいますか、箸休めのような場所に感じました。
撮影可能な等身大パネルとイラストボード
階段で移動した先は、きらら展で唯一の撮影可能コーナーでした!
その目玉となるのがきらら展のメインビジュアルを飾るキャラクターたちの等身大パネル。



また、キャラクターの持つ★がたくさん置かれていたので、それを手に持って一緒に撮影なんてこともできます。
もう一つの目玉は、来場した作家陣によるイラストやサインなど。


閉館30分前だったこともあり、さすがに人が少なくて撮りやすかったです。
ですが夕日のせいでキレイな写真を撮ることができなかったのが残念でした…。
きららファンタジアの世界
※撮影禁止のコーナーです。
思い思いに写真を撮って少しリラックスしたところ、次はスマートフォン向けアプリ「きららファンタジア」に関するコーナー。
コンセプトアートや各キャラクターの設定資料に加え、各キャラのきららファンタジア衣装の等身大パネルが設置されていました。
(さらにボタンを押すとセリフを喋ってくれる!しかも会場が静かだったのでめちゃ響く!)
実のところ、僕はきららファンタジアをプレイしてない不心得者。
ですがゲームをプレイしていない身としても、原作者が自ら描きあげたキャラクターの設定画は見応えがありました。
どの作品も衣装がすごく凝ってるのでじっくりと見て回りたかったのですが、前半にのんびりしすぎたので泣く泣く次のコーナーへ向かうことになります。
作品のルーツ!?「きららな一品」
※撮影禁止のコーナーです。
「きらら展 in 大阪」会場ちょこっと紹介、こちらは大阪限定コーナーの「きららな一品」コーナー!先生方が展覧会のためにセレクトした驚きの資料からクスっと笑える意外な一品まで、様々なアイテムが先生のコメントと共に紹介されています!先生方の性格や作家性に迫る興味抜群のコーナー! #きらら展 pic.twitter.com/zgWyFU3lt7
— まんがタイムきらら展 (@kiraraten_jp) October 18, 2019
最後のコーナーになりますが、きらら展におけるもう一つのメインコンテンツとも言える「きららな一品」。
こちらは大阪会場で新規に追加されたもの。
きららな一品とは、作者様方のお気に入りのアイテムのことです。
作品のルーツになるものや、作業時のお供として使われるものなどが取り揃えられていました。

提供元である作者様方のコメントもあります!
お気に入りのアイテムといっても、やはり個人差が非常に大きいもの。
思い入れのある品から、製作時に使われる日用品まで。
そのせいか展示されている品は個性豊かすぎて、遠目に見てもかなりの魔境になっていました。
初印象こそは困惑が強かったものの、実際に見てコメントを読んでみると、あまりにもエモすぎる!!!
思い入れのある品からは作品作りへの強い気持ちが見られますし、なんてことのない日用品でも作品を知り作者様のことを知っているなら、それだけでも物語が広がります。
作品が生まれるとき、「このアイテムはこうして作品作りに繋がっているのか」と想像するだけでも非常に感慨深いもの。
しかも作品どころか漫画家の原点となる貴重な一品すらあったので、ここに来て本当に良かったと思える時間でしたね。

作品や作者様について詳しくない方はあまり楽しめないかもしれません。ですが人によっては半日は過ごせるぐらいに濃いコーナーなので、時間に余裕を持って来ることをオススメします。
物販について
展示が終わったあとの物販コーナーでは、実物の商品見本が並べられていました。
中でも要チェックなのは、先ほども少し触れた「展覧会図録」。
この図録は、大阪会場で新規に展示された6作品を除いて、80作品のイラストと漫画を掲載しています。
さらに作者インタビューや、きららファンタジアのコーナー(一部ですが)も収録済みです。
3500円となかなか値は張りますが、記念にぜひ買っておきたいアイテムですよ!
売り切れについて
多くの品は在庫に余裕があるみたいでしたが、一部のアイテムはすぐに売り切れていました。
元々生産数が少なかった「ごちうさ」のグッズや「けいおん!」の手ぬぐいなど人気作のものから、まだアニメ化されていない「ぼっち・ざ・ろっく」のグッズも売り切れが早かったです。
個人的には、アニメ終了後の熱がまだ冷めやらぬ「まちカドまぞく」のグッズが欲しかったのですが、どれもすぐに売り切れていたのが残念でした。
そのためどうしても欲しいグッズがあるなら入場後、すぐに物販に向かうのがオススメです。
ですが再入場の場合は、もれなくもう1周分のチケット代を購入する必要があります。
きらら展の外にあるコラボカフェ

きらら展の外にある「大阪文化館・天保山レストラン」ではきらら展カフェが開催!
物販を出ると本当にすぐ目の前にありました。
様々なコラボメニューに加え、支払いが1000円ごとにランダムでポストカード風カレンダーがもらえます。
僕はきらら展を時間ギリギリまで堪能してしまったので、残念ながら入店することはできなかったです。
本当はもっと早くに到着してカフェで一息ついてから帰るつもりだったのですが、きらら展が想像よりもずっと楽しい場所だったので仕方ないですね。

カフェはチケットなしでも入れます!
おわりに・総評
実はきらら展には同伴者が居る予定だったのですが、ドタキャンされて泣く泣く一人で行くハメに。
正直なところ、人混みに一人で行くのは嫌だったのでモチベーションは結構低めでした。
ですがいざ入場するときららの世界にどっぷりと浸かり、2時間半が短く感じられるほどに充実した時間を過ごせたと思います。
イラストや漫画は普段見る以上の迫力がありますし、きららの一品で作品が生まれるまでの過程を窺い知れて良かったです。
今日だけでも引きこもりを脱してぼっちでも行った甲斐があったと、心からそう思える展覧会でした。